指揮者の振る舞いに学ぶリーダーの在り方

「戦略創発研究会」という実務家主宰の研究会にご縁あって参加させていただいている。そこでは「新しい組織のリーダーズ」について議論/研究するという命題が与えられている。博報堂OBの大先輩、伊賀アキラさんが主宰する研究会だ。 …

もし中教審でスピーチするなら─大学不要論の時代に、大学が救った一人の人間の物語

大学教員になってから5ヶ月が経ちました。この間、大学における教育とは何かを考え続ける日々でした。 おそらく私のような人間が中教審に呼ばれることはないでしょう。しかし、もしお呼びいただけるとしたならば、私は次のようなことを …

国家の大義に散った英霊たちに敬意を表して―パレート最適にならない戦争の構造

八月,お盆の静けさと蝉時雨の中,私たちはあの日を迎えます。八月十五日―太平洋戦争が終わった日。この国のため,大義のために命を落とした多くの人々のことを想わずにはいられません。戦争礼讃の意図はなくとも,その犠牲の重さと残さ …

問いは返ってくる―ある沈黙との出会い

前期が終わった。専任教員になって初めての夏がやってきた。キャンパスに響く蝉の鳴き声が好きだったことを思い出す。 「大学で学ぶって,どういうことだと思う?」 そんな問いを,私が担当している「マーケティングⅠ」の講義の最後に …

マーケティングと市場戦略と市場価値創造

研究室の名称をこっそり変えました。 以前は「麻里久市場戦略研究室」にしていたのですが,ずっと僅かばかりの違和感を感じていて,自分が研究したいことはそこではないなと思い,思案の結果, 「麻里久市場価値創造研究室」 にしまし …

問いを武器に生きてきた私が,いま宮野公樹先生に問いたいこと

「学問って,なんの役に立つんですか?」 若いころの私は,そんなことを考える余裕すらありませんでした。私には生き抜くために知恵が必要で,問いは「学問の道具」というより,生き残るための道具であり武器でした。 ファーストエント …

学問とは何か?―「社会のものさし」と「自分のものさし」の狭間で

ETV特集 ねちねちと、問う ―ある学者の果てなき対話― 前から見たくて見たくて仕方がなかった番組をようやく見ることができた。マーケティングやMBAが批判されていて誠に面白かったし、何故か涙が出た(批判されて悲しくなった …

天才に対するコンプレックスから考える「理論派」について

理論派,ってなんか理屈っぽくて,堅苦しくて,少しばかり悪口な響きですが(そんなこともない?),何が悪いのかな,などと考えたりもします。 イチローさんが長嶋茂雄さんの追悼コメントで「理屈ではなくフィーリングでプレーする方。 …